【アメリカ文系大学院の学校生活ってどんな感じ?】経験者がお答えします!

大学院留学

2020年ー2021年では、アメリカへ留学した日本人学生の総数は11,785人でした。(引用元:フルブライトジャパン

そのうち、大学院留学だったのは22.7%とのことなので、ざっと計算してたった2,676人です。

日本の人口を考えると、あなたの周りにいる確率は低く、情報発信している人もそう多くはないので、アメリカの大学院留学ってどんな感じ?というのをご存知の方は少ないと思います。

ということでこの記事ではアメリカの大学院でコミュニケーション学を学んだ私がアメリカの大学院留学生活についてご紹介したいと思います。

※学校や専攻によって異なる点はあるのでお含みおきください!

この記事を読めばわかること

大学と大学院の違い
授業の雰囲気
研究について
論文提出・学会参加
卒業要件
アルバイトについて

簡単に自己紹介もさせてください。

この記事を書いた人

大学卒業後、サンディエゴの大学院に応募するも不合格となってしまったがどうしてもアメリカに行きたかったため、その大学院と同じキャンパスにある語学学校に1年間留学。
Pre-Master’s Degree Programという大学院準備講座を終え、再受験。
無事合格し、2年の修士課程(コミュニケーション学)を修了。詳しいプロフィールはこちらから!

大学と大学院の違い

まず最初に、

大学と大学院はどう違うの?

をご紹介します。

目的の違い

大学生と大学院生は同じキャンパスに通って同じ学食を使っていますが、大きな違いがあります。

それは、学部は基本的に知識を身につけるところで、大学院は研究を行い新しい知識を作り出すところということです。

私は通っていた大学院にあった語学学校に1年間通っていた関係で、1クラスだけ学部のコミュニケーション学の授業を取ったことがあります。

大学院入学後は、同じ科目なのに授業内容もレベルも全く違っていてとても驚きました。

大学の授業は日本と似ています。教科書を元に先生が授業をしてくれて、たまに先生にあてられて、最後にレポートやテストがある、という感じです。

大学院は、教授が授業をしてくれるというよりはどちらかと言うと指導者・司会者というイメージ。学生のディスカッションや発表がメインになります。

大学が「授業中に学ぶ場所」だとすると、大学院は事前に勉強をしてきて、「ディスカッションや発表をする場所」になります。

そして、学期の最後には学会に出せるレベルの論文を書き上げます。(クラスによりますが)

珊瑚
珊瑚

MBAを知っている人は多いと思いますが、論文発表が目的ではなく、実践に生かせるビジネス的な知識や知見を学ぶ場所なのでここでいう大学院とはちょっと違います。

また、学校によって研究というよりも学部の延長のようなところもあるようです。

珊瑚
珊瑚

それだと時間とお金はかかるけど得られるメリットが少なく、もったいないかな〜と私は個人的に思います!

レベルの違い

もう一つ感じたことが、レベルの違いです。

大学はその教科書に沿って授業を進めますが、大学院は教科書はなく、色々な学術論文やめちゃくちゃ頭がいい人が書いた難解な本が教科書代わりになります。

同じコミュニケーション学ではありましたが、学部の教科書はすべて理解できたのに、大学院の授業で出される課題の本はめちゃくちゃ難しい・・・。

また、学部はほとんど予習しなくていいのに比べ、大学院は1週間で指定された難しい本を1冊読んでこないといけなかったりしてリーディングが苦手な私はとても辛かったです。

珊瑚
珊瑚

特に最初の半年ぐらいは授業の内容が理解できず、理解できないので発言したいのに出来ず、意欲が足りないという評価をもらったりすることがとても辛くて、授業のあと泣きながら帰っていました。

また、評価も厳しく、学部は毎週頑張って真面目に授業を受けていればA+やAが狙えますが、大学院は頑張ってもBぐらいしかとれませんでした。

提出した論文も、めちゃくちゃ赤字で返ってきます。

そんな感じだったので、卒業前の最後の授業で唯一Aをもらえたときはめちゃくちゃ嬉しかったです。

正解があるので「頑張ればいい成績が取れる」という学部に比べ、アウトプットが求められる大学院でいい成績を取るのは大変です。

授業の雰囲気

大学の授業は50分だったり90分が一般的だと思いますが、私が通っていた大学院は1つのクラスが2時間40分でした。

これだけ長丁場になるので、2つ授業がある日なんかは特に授業中にもぐもぐしながら臨んでいました。

珊瑚
珊瑚

そもそも私の大学(学部)は授業中の軽食はOKなクラスが多かったようです。日本人からするとちょっとビックリ。

毎週何人か当番を決めて、みんなで軽食(スナックと言います)を持ち寄って食べるというルールを作っている教授もいました。

10人前後の少人数のクラスだったので、授業が始まる前や休憩時間に和気あいあいと紙皿を持ちながら軽食を取りに行くのは楽しかった記憶があります。

定番は、ドーナツや、生の丸っこいにんじんやブロッコリー、セロリなどをランチドレッシングに付けて食べるものや、メキシコ近くという土地柄ナチョスがありました。

まさにこんなやつです!真ん中がランチ。 https://www.veggiesmadeeasy.com/products/veggie-tray/

珊瑚
珊瑚

ランチはアメリカでは本当に人気ですが、hummusという、中東(ギリシャという説も)のディップソースもとても人気でした。アメリカに行ったら是非トライしてみてください!

文系専攻の研究について

大学院は研究をする場所だとさきほどご紹介しました。

研究結果は論文にまとめ、関係のある学会に提出します。その論文が認められれば、次の学会で発表することができます。

これは履歴書に書けることなので、就職にも有利になりますし、自分の権威性を高められることにも繋がります。

一点、研究をするにあたり越えないといけないハードルがあります。

コミュニケーション学の研究は大きく分けて理系と文系とどちらもあるのですが、どちらの研究方法を使用するにしても、人が関わる実験は、IRBという機関に研究目的や手順を説明し、承認を受けないといけません。

アンケートを取ってその結果を分析するとか、ちょっとインタビューをして分析をするとかであれば、回答が免除となる項目も多いのですが、面接のようなものもあり地味に面倒です。

被験者と身近に、長期に渡って、そして個人が特定される恐れがあるものは引っかかる可能性もあり、実験内容を変更しないといけなかったり、実施ができなくなるかもしれません。

このプロセスを経ないといけなくなったのはある2つの実験が原因です。

1つ目ですが、みなさんはスタンフォード大学の監獄実験についてご存知ですか?

映画化もされたようなのでご存知の方も多いかもしれません。

知らない方のために簡単にご説明すると、実験のために集めた大学ををくじ引きで囚人と看守に分けたところ、看守が囚人を虐待のようなことをするようになり、危険すぎて実験を中止せざるをえなかった、というものですね。

2つ目は、ミルグラム実験です。

こちらも簡単にご説明します。教師と生徒のペアを用意し、生徒役にクイズを出し、生徒役が間違ったら教師役は電流を流さないといけない、という実験です。ですが、実は生徒役はサクラなんです。

電流は弱いものから始まるのですが、間違えて行くたびに強くなっていき、生徒役はうめき声をあげます。

研究者から、それでも流し続けろと教師役は指示をされるのですが、どこまで従うのか?という実験です。

どちらも倫理的に問題があり、被験者の心に傷を負わせたとして、再発防止のため大学院生の実験も含めて専門の機関に承認してもらわないと実験が行えないようになりました。

論文提出・学会参加

先ほどの章で冒頭ご説明しましたが、学者として職につき、かつ、自分の権威性を上げるためには学会で発表することが大切です。

私が所属していた学会は下記の3つです。

1つ目が、アメリカというくくりでの学会なので、一番大きいです。

2つ目は、西側の州が参加している学会になります。

3つ目は、異文化間コミュニケーションに特化した学会になります。

学会の開催場所は毎回異なるのですが、NCAだと全米なので、どの州もありえます。

私が参加したときはラッキーなことにラスベガスのあるネバダ州でした!

珊瑚
珊瑚

アメリカに渡って初めてクラブに行ったのですがなかなかワイルドな時間を過ごしました。

2つ目は、西側の州しか開催地にならないのですが、これまたラッキーなことに私の大学が学会のホストに選ばれました。

ということで開催地が私の住んでいるエリアだったため、家から車で行けたのでお金も時間もかからず楽でした。

私の友達が個人事業主としてウエディングプランナーとして働いていたため、彼女が場所の手配やいろいろなコーディネートをしていました。手作り感があっていいですよね。

珊瑚
珊瑚

この時、私と親友の共著の論文が認められたため発表をしました!

3つ目は異文化間コミュニケーションの学会のため、参加している国がいくつもり、開催国も様々です。私の学部の教授が理事を務めていたので、地元で開催したこともある?ようです。

珊瑚
珊瑚

学会参加という大義名分のもといろんな国に行けるっていいな・・・。

学会は、たとえ遠かったとしてもなるべく行きなさい!と言われます。

自分の発表がなくても?なぜ?

と思うかもしれません。

一言で言うと、人脈作りのため、です。

どの分野にも、「○○という分野の父」みたいな人がいると思います。

その権威性のある教授に会えるかもしれないのが学会です。

珊瑚
珊瑚

自分が普段引用させてもらいまくっている教授たちに会えた時は、まさにAKBの握手会のような感覚です。私にとって教授たちは「会えるアイドル」のような存在でした・・・!

また、NCAでは、さまざまな大学が博士課程に進んでいない人に向けて小さ目のスペースを使用し、ウェルカムパーティーのようなものを開いていました。

サークル勧誘のブースみたいなイメージですね!

そこでは、ボランティアの博士課程の学生たちが軽食や飲み物などを用意してくれていて、質問したり学校生活について教えてもらえるんです。

こういった機会があるため、名刺を準備するように言われていました。

名刺を交換したあとは、将来関わりたいと思う人にはメールを送ります。覚えてもらうためですね。

もし相手が教授だったとしたら、将来その大学を受験した際に、

珊瑚
珊瑚

NCAで会ったさんごです!今年応募したからよろしくね!

という趣旨のメールが送れますし(もちろんこんなに馴れ馴れしくはないですが)、

相手がその博士課程の学生だったとしたら受験のプロセスについて教えてもらったり、授業の雰囲気について聞くことができます。

日本だとコネというのはあまりいい印象はないかもしれませんが、以前の記事でも書いた通り、アメリカでは非常に大事になります。

書類だけの人と、会ったことがある人、全然違いますよね。

私が大学院に2回目で受かったのも、この違いだと思います。(このお話はまた別の記事で)

卒業要件

卒業するにためには必須科目の取得や、必要単位数の取得に加えて、もう一つ必要なものがありました。

卒論と思った方。正解です。

ただ、私の大学は卒論の他に、Comprehensive Examというテストに合格すればOKというルールでした。

卒論もいいなと思いましたが、5月の卒業後も完成せず書き続けている先輩たちをみて、

珊瑚
珊瑚

私はビザとかあるからやばいよね・・・?

と思い短期間集中で終わるテストを選択しました。

ただ、テストとはいえ、正解のある系のテストではなく、1問の回答時間が1時間みたいなそっち系(笑)のテストでした。

私の選択したテストについては、また別の記事でお伝えしようと思います。

アルバイトについて

留学生は、学校内で、かつ、自分の専攻に関係のあるものなら就労を認められています。

私の学部では、GTA(Graduate Teaching Associate)という先生をするアルバイトがあったため、お金のなかった私は申し込み、なんとかその職を得ることができました。

このため、私はアメリカの国籍や市民権はもっていないのですが、SSN(Social Security Number)いわゆるマイナンバーは持っているんです。

この仕事に就いて良かったことは2つあります。

1つはもちろん給料です。

毎月800ドルぐらい給料があり、もちろん足りないのですが、十分生活費の足しになりました。

このお仕事は2年間やり遂げました。また別の記事でご紹介しますね。

2つ目は、「ファカルティーパーミット」がもらえたこと。

他の大学はわかりませんが、私の大学はとにかく駐車場がなかなかみつけられませんでした。

各部に通っている友達が、

駐車場が空いていなくてずっとぐるぐるしていて授業に遅刻した!!

とよく言っていました。

が、教授など、学校に務めている人は「ファカルティーパーミット」というステッカーが取得できます。

これを車に貼っていると、専用の駐車場に停められるため駐車場が空いてない!となることはほとんどありませんでした。

また、私の大学にはアリーナがあり、普段はバスケなどの試合をやっているのですが、土日はLADY GAGAやMAROON5などのアーティストが来てライブをしていました。

そういう時も優先的に駐車場に停められるのでありがたかったです!

このお仕事に関連して、アメリカらしく合理的だなと思ったできごとがあります。

前述の通り、私には収入があったため、確定申告(Tax Return)をしないといけませんでした。

でも、なるべくお金をかけたくないですよね。

私の大学では、学校で働いている人向けにアカウンティングを学んでいる学生がボランティアで確定申告をやってくれる、という制度がありました。

珊瑚
珊瑚

あちらからしたら勉強になるし、こちらからしたら無料で安心できる人に依頼できるからめちゃくちゃいい制度だと思いませんか?!

ちゃんと先生が最後に確認してくれるので、ミスの心配もありません。

珊瑚
珊瑚

困ったのが、2回目の確定申告は帰国した後だったことです。お金を払いたくなかったことと、1回目、5〜10分ほどで終わっていたことから、「ちょっと頑張ればできそう!」と思い、ネットで情報を集めまくり自分で行いました。(笑)なんとか、いくらか戻ってきました!

まとめ

以上が、アメリカの大学院生活の概要でした。

今回書ききれなかったこともたくさんありますので、また個別の記事で書いていこうと思います。

少しでも大学院留学のイメージが出来て、みなさんのお役に立てたら幸いです。

お読みいただきありがとうございました。

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